2026年3月、AppleがiPad Air M4を発表した瞬間、SNS上で一気に盛り上がったのが「結局AirとProどっちを買えばいいの?」という議論でした。11インチモデルで98,800円のiPad Air M4と、168,800円〜のiPad Pro M5。価格差は約7万円にもなるため、慎重に選びたいところです。
ここからは、M4チップとM5チップで体感速度にどれだけ差があるのか、Liquid Retina LCDとタンデムOLEDの見え方の違い、Apple Pencil ProやMagic Keyboardの互換性、そして用途別の最適解を具体的な数字で検証していきましょう。
iPadシリーズの背景とAir・Proの棲み分けの歴史
初代iPadの登場は2010年。当時は「大きなiPhone」と揶揄されることもありましたが、2015年のiPad Pro初代でApple Pencilに対応し、クリエイティブ用途への本格参入を果たしています。iPad Airは2013年に登場した「軽量・高性能」路線で、Proとの差別化は長らく「ディスプレイ技術」と「チップ世代」の2軸で行われてきました。
ちなみに、M4チップをAirに搭載するのは今回が初めてです。従来はProで先行投入されたチップが1〜2世代遅れてAirに降りてくるパターンでしたが、2026年モデルではProがM5、AirがM4とわずか1世代差にまで縮まっています。実際にApple Storeで両モデルを並べて触ると、Safari表示やKeynote操作の体感速度はほとんど区別がつかないでしょう。
M4 vs M5チップ――CPU・GPU・AI性能の実力差

iPad Air M4に搭載されるM4チップは、8コアCPU・9コアGPU・12GBユニファイドメモリという構成で、メモリ帯域幅は120GB/sとなっています。対するiPad Pro M5は10コアCPU・10コアGPU・最大16GB RAM(1TB/2TBモデル)で、メモリ帯域幅が153GB/sへ拡大した構成です。
Geekbench 6のシングルコアスコアはM4が約3,800点、M5が約4,200点で、差は約10%にとどまる水準でしょう。マルチコアでもM5が20%ほど上回るものの、日常のブラウジングやOffice作業でこの差を感じるシーンはほぼありません。
注目すべきはAI推論速度がM5で最大3.5倍高速というApple公式データです。16コアNeural Engineの世代差が効いており、Apple Intelligenceの画像生成やテキスト要約で体感できる違いが生じます。差が顕在化するのは、4K動画のタイムライン編集やProCreateで100レイヤー以上を扱うような「プロの現場」に限られるでしょう。
ディスプレイ対決――LCD vs タンデムOLEDの違い

iPad Air M4はLiquid Retina LCDを採用しており、11インチモデルで最大輝度500ニト、13インチモデルで600ニトという仕様です。リフレッシュレートは60Hzで、ProMotion(120Hz)には非対応となっています。
iPad Pro M5はUltra Retina XDR(タンデムOLED)ディスプレイを搭載し、HDRピーク輝度は1,600ニトに達する圧倒的な明るさが特徴でしょう。ProMotion対応で10〜120Hzの可変リフレッシュレートを実現しているため、Apple Pencilでの手書き追従性やスクロールの滑らかさに明確な差があります。
実は、この差を最も実感するのは「暗い部屋での映画鑑賞」の場面です。OLEDは黒が完全な消灯になるため、映画のシネマスコープ上下の黒帯がディスプレイ枠と一体化する没入感を得られます。LCDではバックライト漏れにより薄いグレーに見えるため、映像美にこだわるユーザーにとっては無視できない違いでしょう。
とはいえ、ノート取り・Web閲覧・資料作成が主用途であればLCDの画質で不満を感じるシーンは少ないはずです。Xの投稿を見ると「AirのLCDで十分きれい」「Proとの差は店頭で並べないと分からない」という声が多く、実用面での満足度は高い傾向にあります。
iPad Air M4 vs iPad Pro M5 スペック比較表
| 項目 | iPad Air M4(11インチ) | iPad Pro M5(11インチ) |
|---|---|---|
| 価格(税込) | 98,800円〜 | 168,800円〜 |
| チップ | Apple M4 | Apple M5 |
| CPU | 8コア | 10コア |
| GPU | 9コア | 10コア |
| RAM | 12GB | 12GB〜16GB |
| メモリ帯域 | 120GB/s | 153GB/s |
| ディスプレイ | Liquid Retina LCD | Ultra Retina XDR(タンデムOLED) |
| 最大輝度 | 500ニト | 1,000ニト(SDR)/ 1,600ニト(HDR) |
| リフレッシュレート | 60Hz | 10〜120Hz(ProMotion) |
| ストレージ | 128GB / 256GB / 512GB / 1TB | 256GB / 512GB / 1TB / 2TB |
| Apple Pencil Pro | 対応 | 対応 |
| Magic Keyboard | 対応 | 対応 |
| Face ID | 対応 | 対応 |
| Thunderbolt | 非対応(USB-C) | 対応 |
| LiDARスキャナ | 非搭載 | 搭載 |
| スピーカー | 2スピーカー | 4スピーカー |
| 重量 | 約462g | 約444g |
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注目したいのは、Apple Pencil ProとMagic Keyboardが両モデルで共通対応している点でしょう。アクセサリ選びで迷う必要がなく、将来AirからProに買い替えた場合でも周辺機器を流用できるのは大きなメリットです。
用途別に選ぶ――どちらがあなたに合うか

Apple iPad Air M4 がおすすめの人
- 大学ノート・レポート作成――Apple Pencil Proでの手書きとSplit Viewが快適に使え、98,800円は学割適用でさらに安くなるのがポイントです
- 動画視聴・電子書籍――LCDの画質は普段使いに十分で、バッテリーは終日持続するでしょう
- ライトな写真編集――LightroomやSnapseedでのRAW現像はM4でサクサク動く水準です
- 初めてのiPad購入――7万円の差額でAirPods Pro 3(39,800円)とApple Pencil Pro(21,800円)を追加購入できるのは見逃せません
Apple iPad Pro M5 がおすすめの人
- 4K動画編集・カラーグレーディング――タンデムOLEDの色再現性とM5のGPUパワーが活きる領域でしょう
- ProCreateで100レイヤー以上の作品制作――16GB RAMモデル(1TB以上)なら大規模キャンバスでも余裕が生まれます
- 外部ディスプレイへのThunderbolt出力――Studio Displayや4Kモニターとのデュアルワークに対応可能です
- 3Dスキャン・AR開発――LiDARスキャナはAirには搭載されていないPro限定の機能となっています
よくある質問

iPad Air M4はいつ発売されましたか?
2026年3月4日に予約開始、3月11日に販売開始となっています。11インチと13インチの2サイズ展開で、カラーはスターライト・スペースグレイ・ブルー・パープルの4色です。
iPad Air M4の最安モデルの構成は?
11インチ・128GB・Wi-Fiモデルが98,800円(税込)で、セルラーモデルは+22,000円の120,800円からとなっています。
iPad Pro M5のタンデムOLEDとは何ですか?
2枚のOLEDパネルを重ねて駆動する技術です。通常のOLEDより高い輝度と正確な色再現を実現しており、Apple独自の技術として2024年のiPad Pro M4から採用されています。
AirとProでApple Pencilの書き心地に差はありますか?
Apple Pencil Pro自体は同じ製品ですが、ProMotion(120Hz)対応のiPad Proの方が描画の追従性が高い傾向にあるでしょう。手書きノートでは差を感じにくいものの、イラスト制作では線のなめらかさに違いが出てきます。
M4チップで将来のiPadOS更新に不安はありませんか?
M4チップは2026年時点で最新世代の1つ前にあたりますが、Appleのサポートサイクルから考えて最低5年間(2031年頃まで)のiPadOS更新が見込まれるため、将来性に関する心配は不要でしょう。
13インチモデルを選ぶメリットは?
Split Viewで2つのアプリを並べたとき、それぞれが11インチ単体に近いサイズで表示される点が最大の強みです。ノートを取りながら資料を参照する場面では、13インチの生産性が圧倒的に高いと感じるはずです。iPad Air 13インチは128,800円〜、iPad Pro 13インチは218,800円〜となっています。
中古のiPad Pro M4という選択肢はありですか?
iPad Pro M4(2024年モデル)はタンデムOLED搭載でM4チップの性能もiPad Air M4と同等のため、十分検討に値する選択肢です。中古市場では11インチモデルが12〜14万円程度で流通しており、OLEDが欲しいがM5の価格は出せないという場合に有力な候補となるでしょう。
学割でどのくらい安くなりますか?
Apple公式の学生・教職員向け価格では、iPad Air M4の11インチが92,800円〜と約6,000円の割引が適用される仕組みです。Apple Pencil ProやMagic Keyboardにも学割が使えるため、セットで購入すると合計1万円以上お得になるケースもあるでしょう。
価格差7万円の答えを出そう

iPad Air M4とiPad Pro M5の比較で見えてくるのは、「M4で困る人はごく少数」という事実でしょう。CPU性能差は約10%、日常のアプリ操作でその差を体感するのは困難で、Apple Pencil ProもMagic Keyboardも共通で使える安心感があります。
7万円の差額は「タンデムOLEDの映像美」「ProMotion 120Hzの描画追従」「Thunderbolt」「LiDARスキャナ」「4スピーカー」という5つの要素に対する投資です。この5つのうち2つ以上を日常的に使う確信がある場合にのみ、iPad Pro M5を選ぶ価値が生まれるでしょう。
迷ったらまずiPad Air M4を選び、浮いた7万円でApple Pencil ProやMagic Keyboard、AirPods Pro 3を揃える方が、トータルの満足度は高くなるはずです。

