夏のプールで腕にApple Watchを着けたまま泳いでいいのか、毎朝のシャワーで外すべきなのか。買ったばかりの時計を水で壊したくないと考えると、意外と判断に迷う場面が多いはずです。
実は、Appleは自社のウォッチを「防水」とは呼んでいません。公式の表記はあくまで「耐水」で、モデルごとに50mと100mの2段階があります。しかもシャワーそのものよりも、石けんやお湯の温度、水の勢いのほうが故障リスクに直結します。
ここでは2026年9月発売のSeries 12・Ultra 4と継続販売のSE 3を中心に、Pixel Watch 5・Galaxy Watch9とも横並びで比べながら、水まわりで本当に気をつけるべき点を整理しました。
- Apple Watch 3モデルとPixel Watch 5・Galaxy Watch9の耐水・防塵スペック比較
- 「50m耐水」「5ATM」「IP68」の数字が実際に意味すること
- お風呂・シャワー・サウナ・温泉・海・プールのシーン別OK/NG
- 防水ロック(水ロック)の使い方と、濡れた後の手入れ
- 水まわり中心で選ぶならどのモデルか
Apple Watchの防水(耐水)性能をモデル別に比較【2026年版】
まずは現行モデルの数値を一覧で確認しましょう。価格は各社公式ストアの税込最安構成です。
| 項目 | Apple Watch SE 3 | Apple Watch Series 12 | Apple Watch Ultra 4 | Pixel Watch 5 | Galaxy Watch9 |
|---|---|---|---|---|---|
| 耐水性能 | 水深50m(ISO 22810:2010) | 水深50m(ISO 22810:2010) | 水深100m(ISO 22810:2010) | 5ATM | 5ATM |
| 防塵 | 公式スペック表に記載なし | IP6X | IP6X | IP68 | IP68 |
| ダイビング | 非対応 | 非対応(水深6mまでのシュノーケリング) | 水深40mまで(EN13319) | 非対応 | 非対応 |
| 水深計・水温センサー | なし | 水深6mまで・水温センサーあり | 水深40mまで・水温センサーあり | なし | なし |
| 高速の水流(水上スキー等) | NG | NG | 対応 | NG | NG |
| 価格(税込) | 41,800円〜 | 71,800円〜 | 142,800円〜 | 62,800円〜 | 67,980円〜 |
泳ぐだけなら5機種すべてが対応しています。差が出るのは、スキューバダイビングと、水上スキーのように強い水圧がかかるスポーツです。この2つを日常的にするならApple Watch Ultra 4一択と考えてよいでしょう。
Series 12は水深計が6mまで測れるようになり、シュノーケリングで潜った深さや水温を記録できます。ちなみにGalaxy Watch9は2026年モデルから米国防総省の耐久試験規格MIL-STD-810Hにも対応しており、落下や温度変化への強さでは上位クラスに入ります。
「防水」ではなく「耐水」 50m・5ATM・IP68の数字の読み方

スペック表の数字は、そのまま「水深50mまで潜れる」という意味ではありません。ここを誤解して壊してしまう例が後を絶ちません。
水深50m耐水=静かな水中で50m相当の水圧に耐える試験
ISO 22810:2010は腕時計の耐水性を定める国際規格で、静止した水中で一定の水圧に耐えるかを試験します。泳いだり水しぶきを浴びたりすると、瞬間的にはそれより大きな力がかかります。Appleが公式に「シュノーケリングは水深6mまで」と案内しているのはこのためです。
5ATMはほぼ同じ水準
Pixel WatchとGalaxy Watchの5ATMは「5気圧」の意味で、水深50m相当の静水圧に耐えることを示します。Apple Watchの50m耐水とおおむね同じ水準と考えて差し支えありません。
IP68は「真水に沈めても大丈夫」の目安
IPコードは防塵(1桁目)と防水(2桁目)を表します。IP68は粉じんが入らず、メーカーが定めた条件で真水に沈めても浸水しないという意味です。砂浜や公園の砂ぼこりに強い点も、アウトドアでは見逃せません。
もともとApple Watchは「生活防水」レベルでした
初代Apple WatchとSeries 1はIPX7等級で、水しぶきや短時間の水没に耐える程度でした。泳げるようになったのは2016年のSeries 2からで、50m耐水と防水ロックが同時に加わりました。2022年の初代Ultraで100m耐水とダイビング対応が加わり、現在の3段構成になっています。
お風呂・シャワー・サウナ・温泉は大丈夫?シーン別のOK/NG

Appleの公式サポートページでは、耐水性能を損なう行為として「石けんや石けん水にさらすこと」「サウナに入ること(Ultraは55℃を超えるサウナ)」「水圧の強い水を浴びること」を挙げています。ここから読み取れるシーン別の目安をまとめました。
| シーン | SE 3 / Series 12 | Ultra 4 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 手洗い・雨 | OK | OK | ハンドソープの泡は流しておく |
| プール・海で泳ぐ | OK | OK | 海水の後は真水で軽くすすぐ |
| シャワー | 条件つき | 条件つき | 石けん・シャンプーが付くのは避ける |
| 湯船・入浴 | 外すのが無難 | 外すのが無難 | 入浴剤や石けん成分、湯温の影響 |
| 温泉 | 外すのが無難 | 外すのが無難 | 硫黄などの成分はメーカー想定外 |
| サウナ | NG | 55℃超はNG | 一般的なサウナ室は80〜100℃前後 |
| スキューバダイビング | NG | 水深40mまでOK | 専用アプリと講習が前提 |
| 水上スキー・ジェットスキー | NG | OK | 転倒時の強い水圧に注意 |
意外な落とし穴がサウナです。Ultraでも上限は55℃なので、日本の一般的なドライサウナには持ち込めません。整いながら心拍を測りたい気持ちはわかりますが、ロッカーに預けておきましょう。
Pixel WatchのヘルプもApple Watchと同じく、石けん水・温水の浴槽・高速の水流を避けるよう案内しています。メーカーが違っても、注意すべきポイントはほぼ共通です。
防水ロック(水ロック)の使い方と濡れた後の手入れ

泳ぐ前に覚えておきたいのが防水ロックです。画面が水滴に反応して勝手に操作されるのを防ぎ、解除するときにスピーカーの音で内部に入った水を押し出します。
Apple Watchの防水ロックの手順
- サイドボタンを押してコントロールセンターを開く
- 水滴のアイコンをタップすると防水ロックがオンになる
- 水から上がったら、画面の案内に従ってロックを解除する
- 解除時に短い音が鳴り、スピーカー部分から水が排出される
Series 2以降はワークアウトアプリで「スイミング」を始めると自動でオンになります。Ultraシリーズは水深10cmより深く潜った時点でも自動でオンになるため、ロックし忘れの心配がほぼありません。
Pixel Watch・Galaxy Watchの場合
Pixel WatchはWear OS 6から「タッチロック」がウォーターロックに名前を変え、水中での誤操作を防ぐ機能として整理されました。Galaxy Watchにも「水ロックモード」があり、クイックパネルから切り替えられます。どのメーカーも「泳ぐ前にオン」が基本です。
濡れた後の手入れは「流水→やわらかい布」
Appleは、泳いだ後は温かい真水で軽くすすぎ、糸くずの出ないやわらかい布で拭くよう案内しています。ドライヤーの熱やエアダスターの使用は避けるよう明記されているので、早く乾かしたいときも自然乾燥に任せましょう。バンドも外して乾かすと、肌荒れやにおいの予防になります。
耐水性は永久ではない 保証と劣化の注意点
見落とされがちですが、Apple Watchの耐水性能は永久ではありません。落下などの衝撃や経年劣化で少しずつ下がることがあり、Appleでも耐水性の再検査や再密閉はできないと公式に説明しています。購入から3〜4年たったモデルや、一度でも画面にひびが入ったモデルは、泳ぐときに外す判断も現実的です。
水濡れによる故障は通常の製品保証の対象外になるケースがあります。水泳やマリンスポーツで毎週使う人は、過失や事故による損傷もカバーするAppleCare+への加入を検討しておくと安心でしょう。
水まわりの使い方で選ぶおすすめモデル
耐水性能そのものは各社でほぼ横並びなので、最終的には「水の中で何をするか」と「使っているスマホ」で選ぶのが近道です。Apple WatchはiPhone専用、Pixel WatchはAndroid専用である点は先に押さえておきましょう。
| 使い方 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| プールで週1〜2回泳ぐ(iPhone) | Apple Watch SE 3 | 50m耐水と泳ぎの記録が4万円台から |
| シュノーケリング・海遊び(iPhone) | Apple Watch Series 12 | 水深計6m・水温センサー付き |
| ダイビング・マリンスポーツ(iPhone) | Apple Watch Ultra 4 | 100m耐水・水深40m・高速水流OK |
| Androidで泳ぎも記録したい | Google Pixel Watch 5 | 5ATM+IP68・Fitbit連携 |
| 砂浜やアウトドアでも雑に使いたい | Galaxy Watch9 | 5ATM+IP68+MIL-STD-810H |
プール中心なら Apple Watch SE 3
Apple Watch SE 3(約41,800円)は、上位モデルと同じ50m耐水で、ラップ数や泳法の記録にも対応しています。泳ぐ用途に限れば、Series 12との差を感じる場面は少ないはずです。
海遊びまで広げるなら Apple Watch Series 12
Apple Watch Series 12(約71,800円)は、水深計と水温センサーで「今どれくらい潜っているか」を手元で確認できます。夏に海やシュノーケリングへ出かける人ほど、この差は大きいでしょう。
本格的に潜るなら Apple Watch Ultra 4
Apple Watch Ultra 4(約142,800円)は、レクリエーショナルダイビングの規格EN13319に準拠し、水深40mまで対応します。3,000ニトの明るい画面は、水中や真夏の船上でも読みやすいのが強みです。
Androidユーザーなら Pixel Watch 5 か Galaxy Watch9
Google Pixel Watch 5(約62,800円)は5ATMとIP68を備え、Fitbitアプリで泳ぎの記録を振り返れます。Galaxy Watch9(約67,980円)はMIL-STD-810Hの耐久性が加わり、キャンプや砂浜で多少ぶつけても気にしにくい1本です。
水まわりで使うと便利なApple Watchアクセサリー
本体の耐水性能を活かすには、バンドや手入れ道具の選び方も大切です。泳ぐ・汗をかく場面が多い人は、次の3つをそろえておくと扱いがぐっと楽になります。
Apple Watch スポーツバンド
シリコンやフッ素エラストマー製のApple Watch スポーツバンドは水に強く、泳いだ後も拭くだけで乾きます。革や布のバンドは水を吸って傷みやすいため、プールや海に行く日だけ付け替える使い方がおすすめです。純正は1本6,000円台、互換品なら1,000〜2,000円台から選べます。
Apple Watch 保護フィルム
プールサイドや岩場でぶつけやすい人は、画面にApple Watch 保護フィルムを貼っておくと安心です。画面のひびは耐水性能の低下に直結するため、割れを防ぐことが結果的に防水対策にもなります。なお、ケースタイプのカバーは本体とのすき間に水や石けんが残りやすいので、泳ぐときは外しておきましょう。
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マイクロファイバークロス
Appleが手入れに推奨しているのは「糸くずの出ないやわらかい布」です。メガネ拭きにも使えるマイクロファイバークロスをジムバッグに1枚入れておくと、泳いだ後や汗をかいた後にすぐ拭き取れます。数百円で買えるわりに、センサー部分の汚れ落としにも役立つ便利な道具です。
Apple Watchの防水・耐水に関するよくある質問
Q. Apple Watchを着けたままシャワーを浴びてもいいですか?
水がかかること自体はSeries 2以降なら問題ありません。ただしAppleは石けんやシャンプーにさらすことを避けるよう案内しているため、体や髪を洗うときだけ外すのが安全です。
Q. お風呂や温泉で使えますか?
おすすめしません。入浴剤や温泉の成分、湯温の高さは耐水パッキンの劣化につながる可能性があります。入浴中の心拍を測りたい場合でも、湯船に浸けない位置で使う工夫が必要です。
Q. Apple Watch Ultra 4ならサウナに入れますか?
55℃を超えるサウナは避けるよう公式に案内されています。一般的なサウナ室はそれより高温なので、実質的には持ち込まないほうがよいでしょう。
Q. 防水ロックを忘れて泳いでしまいました。壊れますか?
防水ロックは誤操作を防ぐための機能で、オフでも耐水性能は変わりません。泳いだ後にコントロールセンターから防水ロックをオンにして解除すれば、スピーカーの水を排出できます。
Q. 古いApple Watchでも泳げますか?
Series 2以降は50m耐水ですが、耐水性能は経年や衝撃で下がることがあります。購入から数年たったモデルや、画面・ケースに傷があるモデルは、泳ぐときは外すと安心です。
Q. Pixel WatchとApple Watchで防水性能に差はありますか?
Pixel Watch 5は5ATMとIP68で、Apple Watch Series 12の50m耐水とほぼ同じ水準です。ダイビングまで想定するならApple Watch Ultra 4だけが対応しています。
水まわりでも安心してApple Watchを使うために
泳ぐだけならSE 3・Series 12・Ultra 4のどれでも対応しており、差がつくのはダイビングと高速の水流、それに石けん・熱との付き合い方です。シャワーで洗うときとサウナでは外し、泳ぐ前は防水ロック、泳いだ後は真水ですすいで布で拭く。この3つを習慣にするだけで、故障リスクは大きく下げられます。
これから買うなら、プール中心はSE 3、海遊びまで広げるならSeries 12、潜るならUltra 4が目安です。Androidを使っている人はPixel Watch 5かGalaxy Watch9を候補に入れ、自分の水との付き合い方に合う1本を選んでみてください。

